引き続き、個別の担当事件以外での活動のご報告です。
①東京TSネット
中田弁護士が共同代表理事を務める一般社団法人東京TSネット編「更生支援計画をつくる 第2版」が現代人文社から出版されました。
http://www.genjin.jp/book/b640857.html
2016年の初犯出版以来、この分野における制度の新設、理論の深まり、実践の積み重ねを踏まえ、初版から大幅に内容をブラッシュアップし、具体的な更生支援計画の例も合計で8ケース掲載する等、より実践的でわかりやすいものとし、ページ数も217頁から334頁と大幅にUPしました。
障がいのある人が刑事事件を起こしてしまった時、本人には、どんな手続きが待ち構えているのか?障がいが事件に与えた影響、事件が起きたメカニズムをどのように検討していけばいいのか?釈放後、本人が望む地域生活をどう実現していくのか?
弁護士と連携してこの分野に取り組むソーシャルワーカー等の支援者を主な読書層と想定していますが、この分野に興味がある人であれば、どんな人に手に取ってもらっても、上記のような疑問に答えるものとなっています。是非お手に取ってみて下さい。
東京TSネットでは、それ以外にも、中核事業である個別事案の更生支援コーディネート、定期セミナー、事例検討会、更生支援コーディネーターの養成、T-SPACEという不定期の居場所作り等多様な取り組みを行い、罪に問われた障がいのある人の支援を進めています。
②トラ弁ネット
中田弁護士が代表を務めるトラ弁ネットでは、障がいのある人やその家族、支援者向けのLINE無料相談に加え、弁護士の支援力を向上させるため、定期セミナー、ケース検討会等に取り組みました。
https://x.com/toraben_net/status/1873866867099725909
東京TSネットは、東京及びその近辺にエリアを限定し、分野も刑事事件に特化し、反面、様々な立場の人と一緒に作り上げているものですが、トラ弁ネット(全国トラブルシューター弁護士ネットワーク)は、エリア的は全国、分野的には、刑事事件に限らず、民事事件、家事事件、債務整理事件、成年後見事件等あらゆるジャンルに対応する、弁護士の全国ネットワークです。障がいのある方が、全国どこでも、弁護士による必要な法的サービスを利用できるよう、このネットワークをより広げていきたいと考えています。
その他、中田弁護士、奥田弁護士ともに、弁護士会多摩支部の刑事弁護委員会や貧困問題対策PTで中心的な役割を担って、弁護士会多摩支部主催のシンポジウムを企画・実施するなど、地域で法的なお困りごとを抱えた方の支援に精力的に取り組んできました。
来年も、個別の受任事件で全力を尽くすとともに、弁護士の使命である基本的人権の擁護と社会正義の実現、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力していきます。